第26回 公図を貼り合わせたら全然合わない!?住所と地番の話

sanpaiblog0026

今日はちょっと趣向を変えて、

「公図」

について書いてみたいと思います。

不動産関係の仕事をしていると、たびたび登場するこの「公図」。

でも、一般の方には、

「そもそも公図って何?」

という感じですよね。

まず、公図とは?

公図は、法務局で取得することができます。

ブルーマップとは違います。

公図には、土地の位置や形、そして地番などが表示されています。

法務局には、正確な測量成果に基づいて作られた「地図(14条地図)」と、それが整備されるまでの間、代わりに備え付けられている「地図に準ずる図面」があります。

一般に、この「地図に準ずる図面」を「公図」と呼ぶことが多いです。

そして、公図を取得するときに重要なのが、

「住所」ではなく「地番」

です。

欲しい土地を、地番で特定して請求します。

じゃあ、その「地番」はどうやって調べるの?

ここで問題です。

普段、私たちが使っている住所と、法務局で使う地番は同じとは限りません。

むしろ都市部では、違うことの方が多いです。

では、地番はどうやって調べるのでしょうか。

例えば、

  1. ブルーマップで調べる
  2. 自分の土地なら、登記簿や登記識別情報、固定資産税の課税明細書などで確認する
  3. 分からなければ法務局で確認する

といった方法があります。

法務局も、住居表示では土地を特定できないため、登記済証や登記識別情報通知書、固定資産税に関する課税明細書などで地番を確認するよう案内しています。

そもそも、なんで「住所」と「地番」が二つあるの?

ここで、私も最初に思いました。

「住所と地番、似たようなものが二つも必要なの?」

いや、もっと言えば、

「地番、いらなくない?」

そう思うのも無理はありません(笑)。

でも、ちゃんと理由があります。

地番は、土地一筆ごとに付けられた番号です。

一方、私たちが普段使っている住所は、郵便物を届けたり、日常生活で場所を分かりやすくしたりするための「住居表示」です。

地番は、土地の分筆や合筆などが繰り返されると、

「○番1」

「○番2」

「○番5」

のように、必ずしも道路に沿ってきれいな順番に並ぶとは限りません。

それでは、

「家を訪ねたい」

「荷物を届けたい」

という日常生活では不便ですよね。

そこで、都市部を中心に、分かりやすく住所を付ける住居表示制度が使われています。

住居表示が実施されていない地域では、住所と地番が同じ、あるいはかなり近い場合もあります。

法務局も、住居表示未実施地区では住所と地番が同じ場合が多い一方、異なることもあると案内しています。

そして公図。これがなかなか一筋縄ではいかない

さて、地番を調べて、公図を取得しました。

ここからが面白いところです。

ある案件で、複数枚の公図を並べて、

「これを切り貼りすれば、大きな一枚の地図になるんじゃない?」

と思ったんです。

パズルみたいに、ピタッと。

ところが――

全然合わない!!!!

えっ?

公図って正確な地図じゃないの???

と思いますよね。

実は、いわゆる公図の多くは、明治時代に作られた旧土地台帳附属地図をもとにしており、現在の高精度な測量成果に基づく「14条地図」と比べると、精度が劣ります。

見た目は現在、コンピューター化されてきれいになっています。

でも、その元となっている図面自体が古いものも多いのです。

ですから、公図は土地のおおよその位置関係や地番を確認するうえでは非常に重要ですが、

「公図を何枚か切り貼りすれば、現地と寸分違わない一枚の正確な地図になる」

というものではありません。

実際、私はやってみました。

まったくダメダメでした(笑)。

これは一度やってみると、よく分かります。

ネットで取得できない公図もある

もう一つ、実際に経験したことがあります。

公図はオンラインで取得できるものも多いのですが、すべてがオンラインで取得できるわけではありません。

法務省も、地図証明書について、データ量が大きいものや閉鎖されたものなど、オンライン請求できないケースがあると案内しています。

私もある地番の公図をオンラインで取ろうとしたところ、どうしてもうまくいきませんでした。

法務局に電話で確認すると、

「この地番については窓口へ来てください」

とのこと。

結局、法務局まで取りに行きました。

窓口でも、

「残念でしたね……」

という感じでした(笑)。

まぁ、そういうこともあります。

公図は奥が深い

普段あまり意識することのない、

住所と地番。

そして、

公図。

実際に不動産関係の手続を扱ってみると、

「住所が分かれば全部分かる」

という世界ではありません。

まず地番を調べる。

公図を確認する。

必要なら登記簿や地積測量図など、別の資料も確認する。

こうして少しずつ、その土地の情報を組み立てていきます。

公図一枚とっても、なかなか奥が深いものです。

そして最後にもう一度。

公図をパズルのように切り貼りして、ピタッと一枚の地図にしよう――

私はおすすめしません(笑)。